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疲れが取れない・・・、は脳の危険信号!?



疲労は発熱、痛みとともに体の3大危険信号のひとつとされている。つまり、この警告を無視して活動を続けた場合、死に至るということもあるわけである。




今疲れていますか?




こう聞かれると、ほとんどの人が「はい」と答えるに違いない。

気をつけないと死にますよ(笑)




とまぁ、笑えない冗談はさておき、今回は疲労について書こうと思う。






先程、死に至る場合もある、と書いたがこれはうそではない。最近ニュースでは過労死という言葉をよく耳にするようになった。この原因はやはり疲労によるものである。



例えば、赤ちゃんは疲れるとその場ですぐに眠りにつく。これは体の危険信号に逆らわずに休息をとっているのだ。しかし、現代社会に生きる僕らは疲れたからといっていつも休息をとれる訳ではない。これが問題のようである。



そんな忙しい現代人はどうやって疲れをとっているのだろうか。と、その前に『疲れをとる』って一体何をとっているのだろうか。『疲れ』ってなんだろう。






ここでまず明らかにしておかないといけないのは、『疲労』と『疲労感』の違いである。激しい運動をした後や、大きな仕事を終えた後に感じるのが『疲労』であり、それは運動をした量などによってその大きさがかわる。一方で『疲労感』は運動をした後でなくても感じる。さらに、大きな達成感を伴う時にはどんなに激しい運動の後でもあまり疲れを感じることはない。僕の例をあげると、サッカーの試合で疲れているはずなのにゴールが決まると疲れを忘れたかのように走り回って喜ぶことができる、というのもこれにあてはまるだろう。




つまり、『疲労感』というのはあやふやなものであり、これを頼りに『疲労』というものを測定してはいけないというわけである。つまり、最初の『今疲れてますか?』という質問では『疲労』の度合いを正確にあらわすことはできないということである。







では『疲労』がたまっていることを簡単に発見するにはどうすればいいのであろうか。その一つのポイントに、慢性疲労に陥っている人は、何時間睡眠をとっても疲れがとれないような倦怠感に襲われる、というものがある。今やべっ、って思ったあなた・・・


ホントにヤバイですよ(笑)





では、『疲労』がたまるとどういった影響がでてくるのであろうか。



まず、現在明らかにされているのが、仕事の作業効率の低下である。なんと某研究資料によると、慢性疲労に陥っている人は作業中に脳が寝ている時があるらしいです!(きゃぁぁぁ〜)





現在、この慢性疲労の原因の一つとして考えられているのは、免疫システムの異常反応である。生物に備わっているこの免疫システムは、この世界で生きていくのに必要不可欠なものだが、時々悪さをするときがある。最近はやっている花粉症もこのひとつであろう。この免疫システムの一員を担う物質に『TGF-β』というものがある。これが増えるとヒトは『疲労』を感じるらしい。





運動をした後などにこの物質が多くなるように設定されているが、運動をしていないのに常時この物質が多く分泌されていると慢性疲労に陥っているということになる。




慢性疲労の主な症状は、倦怠感・微熱・関節痛・筋肉痛などさまざまである。さらに神経伝達物質であるGABAやセロトニンなどの減少がおこり、それによって脳の『前頭前野』と呼ばれる意欲や創造性をつかさどる部分が萎縮してしまうという。




さぁ、ここまで慢性疲労の怖いことばかり書いてきたが、この慢性疲労の治療はどうやってするのだろう。



実は、残念ながらまだ治療法はないのです!



最近、『SSRI』という、シナプス間隙でのセロトニンの回収を防ぐ薬が効果のあることが判明しつつある。しかし、これはまだ一般的ではない。






一般的には次のいくつかの方法で効果があるといわれているので参考にしてほしい。


@疲労をとるといわれている漢方薬

AビタミンCをとる

Bクエン酸をとる

C森林浴をする(緑の香りに含まれる青葉アルコールを摂取する)





つまり、現在のところ、慢性疲労にならないようにするのが一番の策であるというわけである。





今のところ、生活ストレスがたまった状態でウイルスなどの感染症にかかると、ウイルスを攻撃するために免疫物質が大量に放出されて神経細胞の機能に異常をきたす、という流れで慢性疲労が起こりやすいとされている。







まだ完全に疲労のメカニズムが解明されたわけではないので今後の研究が期待される。





というわけで、『疲労』は脳の危険信号・・という話でした。





(参考)
@大阪市立大学大学院医学研究科システム神経科学―疲労の回復

Recovery from fatigue: Changes in local brain [18F]FDG utilization measured by autoradiography and in brain monoamine levels of rats

Diagnostic evaluation for 2', 5'-oligoadenylate synthetase activities and antibodies against Epstein-Barr virus and Coxiella burnetii in patients with chronic fatigue syndrome in Japan

Establishment and assessment of a rat model of fatigue



他にもいろんな論文があります。興味のある人は全部英語ですが、がんばって解読してみてください。




A疲労の科学
http://www.hirou.jp/



B慢性疲労症候群 CFS 明るい療養生活?




また、この内容に関する質問や意見、そして新たな情報があればぜひこちらまで連絡してください。
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