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不老不死の薬とは・・・?!A

細胞の分列回数を無限にまで増やすことのできるこの『テロメアーゼ』。


この物質の正体がわかっているのならば、夢の不老不死の薬も実現可能なのではないだろうか。誰もがそう思うに違いないが、実際はそう甘くないのだ。




歴史はこの物質が発見されたときにさかのぼる。この『テロメアーゼ』がどのようにして発見されたのか、ここにその答えが隠されている。









実はこの『テロメアーゼ』、がんの研究時に見つかったものなのである。




前に書いたとおり、普通の細胞は分列回数があらかじめ決まっており、それはDNAの末端のテロメア部分でループが作れなくなったときである。しかし、細胞がガン化してしまうと、このループを作るのに必要なテロメアの長さが普通より短くていいのである。つまり、細胞がガン化すると、細胞の寿命が延びるというわけである。





だから、がん細胞はその細胞の分裂回数を超えると自然になくなるのである。しかし、現実はそう甘くない。実際、分列回数を超えたがん細胞は死んでしまうが、その前にしっかりと他の細胞をガン化していることが多いのである。いわゆるがんの転移というのもこれにあたる。








では、がんは時間がたてば自然に治るのかというとそうではない。ここに問題の『テロメアーゼ』が関係している。察しの言い方はもうお分かりであろうが、がん細胞の一部はこの『テロメアーゼ』を利用して不死化してしまうのである。こうなったらもう自然に治ることは困難になる。








最近の研究では、『テロメアーゼ』とがん細胞の結びつきが強いことがわかっており、がん細胞を持っていない細胞にこの『テロメアーゼ』を注入すると、細胞がガン化してしまうことがあることが判明した。



つまり、残念ながら『テロメアーゼ』は不老不死の薬になることができなかったというわけである。



しかし、今後『テロメアーゼ』などの研究が進んでいくと、もしかしたら人類の太古からの夢である不老不死の薬が誕生するのかもしれない。







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